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大喜利入門書

目次

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はじめに

大喜利とは寄席の余興として行われていた、なぞかけや川柳を差す言葉でした。
それがテレビ番組の笑点や松本人志の一人ごっつなどの放送を経て、現代大喜利と言われる今のスタイルが誕生しました。

大前提として、あくまで大喜利は趣味であり自分で楽しむものですが、
この大喜利プラスにおいては投票によって他人と比べられ順位を付けられます。

興味があって大喜利をはじめてみたものの、「何で票が貰えないの?」「絶対自分の方が面白いのに!」と
大喜利の意味も分からないままフェードアウトしてしまう方も多いと思います。

この記事は、大喜利を始めて間もない方や、どうしても票が伸びないという方の手助けになれればというコンセプトで作成しています。

そのため「おもしろいボケの作り方」のみならず「票の取り方」にも言及しているところがあり、
それに関してはいろいろと意見のあるところだと思います。

大喜利での面白さとは

はじめに、「面白いこと=大喜利でもウケる」ではありません。いくら面白いものを投稿してもそれが大喜利になっていないと評価されません。

では、何をもって「大喜利」と呼べるのかを解説していきたいと思います。

例えばテレビのバラエティ番組を観ていて、視聴者が笑ってしまうタイミングには何パターンかありますが、
その1つに「共感性」というものがあります。

これを上手く取り入れることが大喜利を攻略する上で必須となってきます。

「共感性」・・・人間というのは「何かと何かが『同じ』だと気付いた瞬間」に笑ってしまいます。

例えば、芸人さんのネタと、その芸を見る側の記憶(経験・価値観など)が一致する場合です。

引用:テレビ番組なるほどブログ

つぶやきシロー、ふかわりょうなどのあるあるネタ。他にも柳原可奈子や友近などがネタとして意識高い系OLや合コンでのウザい女を演じたりしますが、これもあるあるネタを行動で表現しているのです。

それを見た視聴者が「あーいるいるそんなヤツ」と気づいた時に笑いが起きます。

大喜利においても、ウケるためには読み手に「気づく」という感情を起こさせなければなりません。

ボケの作り方

ではどうやって読み手に「気づく」という感情を起こさせるか、最も基本的な方法は「あるあるワードを崩す」という手法になってきます。

いくつかのお題を例にあげてボケを作ってみましょう。


【お題】あだ名が「ダイナミック」な医者 その理由とは?


余命を四捨五入して言う

あだ名など色々な言葉がお題に含まれていますが、まずお題を「こんな医者はダイナミックだ」とシンプルに変換してしまいましょう。

そして次に、お題の中からキーとなる名詞を抜き出します。今回のお題では「医者」がキーとなっているのが解ると思います。そしてこのキーから連想できる「あるある」を上げていきます。

「手術」「レントゲン」「脈拍」などたくさんありますが、その中から「余命」というあるあるワードを選んで崩したのが解ると思います。

そして読み手がボケを読んで「確かにダイナミックだ!」と気づいた瞬間に笑いが起きます。その崩し方が絶妙なほど、読んだ時のインパクトが大きくなり笑いも大きくなります。

崩し過ぎると読み手に意味が伝わらなくなってしまい、崩しが単調だとインパクトが小さくなって笑いが起きません。

また、他にも「脈拍」を使って「脈拍をビートという」、「レントゲン」を使って「レントゲンを映画館で上映」など色々なボケを作ることができます。

このように、お題に含まれるキーが1つの場合は「あるあるワードを崩す」という方法が最も基本的な手法となります。


【お題】ヤミ金業者のテレビCMってどんなの?


チャンネル替えても追い掛けてくる

先ほどのお題と一番違う点は、お題に含まれるキーとなる名詞が2つあることです。まず「ヤミ金業者」と書かれているので「ヤミ金業者っぽさ」が必要になります。
次に「テレビCM」とも書かれているので「テレビCMっぽさ」も必要になります。

このようにまず最初にお題を見てキーが何なのかを判断する作業からはじめます。

今回のお題のキーワードは「ヤミ金業者」と「テレビCM」の2つです。
このように、お題にキーワードが2つ含まれている場合は「各々のあるあるワードを掛け合わせる」という手法が基本になります。

どのような流れでボケが考え出されたのかを解説していたいと思います。

それではまずヤミ金業者から連想できるあるあるワードを出してみましょう。
「トイチ」「ポケットティッシュ」「怖い人」「しつこい取り立て」などが思い浮かびます。

次にテレビCMから連想できるあるあるワードを出していきます。
「お父さん犬」「諦めないで!」「驚きの結末は60秒後」「他のチャンネルに替えられる」

あるあるワードとは有名なセリフや、アクション(動作)でも大丈夫です。

そして「ヤミ金業者」のあるあるワードと「テレビCM」のあるあるワードを掛け合わせる作業に入ります。

今回のボケは「取り立て(追い掛けてくる)」と「チャンネルを替える」というワードを掛け合わせて作られたのが解るかと思います。


【お題】下着泥棒【十段】にありがちなこと


ふぐ刺しみたいに一気にいく

次にこのお題ですが、まず最初にキーワードが何なのか判断していきましょう。

「下着泥棒」「十段」とありますが、これは解りやすく要約すると「下着泥棒の達人」に言い換えることができます。

そう、大きく分けるとキーとなる名詞は1つだけなんです。
つまり「あるあるワードを崩す」手法でボケを作るのがベターですが、今回は少しレベルの高い「他のシチュエーションと掛け合わせる」という手法で作られています。

この手法はお題の中にキーワードが1つしかなく掛け合わせる相手が見つからない時などに、上級者の方がよく使います。

では、このボケがどうやって作られたかを解説していきたいと思います。

まず下着泥棒から連想できるあるあるワードを出していきます。

「ブラジャー」「パンティ」「ベランダに侵入する」「干してある下着を取る」「タンスから抜き取る」など色々あります。

そして出されたワードの中から、「干してある下着を取る」に注目したのが解ると思います。

次に、下着泥棒が干してある下着を取っている映像を頭に思い浮かべながら、
他のシチュエーションでこれと似た動作をすることはあるか連想していきます。

金魚すくい、混み合ったバーゲンセールなどいくつか思い浮かびますね。
これらと掛け合わせるのですが更に「達人っぽさ」が必要になってきます。

連想したシチュエーションの中から投稿者はフグ刺しを食べる場面を選んだのです。

物干し竿に何枚も洗濯物が掛かっている光景と、
お皿の上にフグ刺しが重なるように並べられている光景がマッチして面白さを増しています。

このお題の攻略のカギは「物を取る」という動作からどこまで(他のシチュエーション)を連想できるかに掛かっています。
そしてそれにどうやって達人っぽさを演出できるかです。

下着を取る動作からフグ刺しまで想像を膨らませるのは容易ではありませんが、
大人数で行う大喜利で勝つには他の人たちに想像力で勝つ必要が出てきます。


【お題】夏場のサンタクロースは何をしているの?


ジェットスキーに乗ってる

このお題のキーワードは「サンタクロース」と「夏」の2つ。
この2つから連想できるあるあるワードを各々出して掛け合わせていきます。

大喜利では発想力の他にも表現や捻りが大切になってきます。特にネット大喜利においてはその傾向が顕著に見られます。

つまり、先ほどのフグ刺しのようにホームラン級の発想力がなくとも表現方法や捻り方を工夫することで闘うことは可能なのです。

例えばこのお題に対して、「ジェットスキーに乗ってる」とボケました。サンタクロースからソリを連想。それに海で乗るジェットスキーを掛け合わせたのですがあまりにも安易過ぎます。
これではインパクトが弱く笑いは起こりません。

では、発想はこのままで表現方法だけを変えてみたいと思います。


ジェットスキーで感覚つかんでる

かなり印象が変わったかと思います。後半部分を「感覚つかんでる」に変えることで冬場に向けて練習している画が伝わり、お題に対しての合理性が増すのです。


【お題】太っていて得したこと


少ないお湯で風呂に入れる

もうお判りだと思いますがこのボケに対して誰も投票してくれないでしょう。あるあるワードを述べているだけで大喜利になっていません。

最初に説明したように、大喜利でウケるためには読み手に「気づく」という感情を起こさせなければなりません。

しかし、ボケの発想はそのままで、捻りを加えることで生まれ変わらせることもできます。


2mlで肩まで浸かれる

これを読んだ時に「気づく」感情が起きるはずです。しかし発想は最初と同じステージなのです。

まずは二段を目指す

大喜利プラスにおいて、初心者の方は二段を取ることが大きな壁になってくるかと思います。

まず初段に昇格するために大ボケを獲得する必要が出てきます。
大喜利をしっかり理解できていない段階でも1位を獲得することは多々ありますが、大ボケはそう簡単に取れません。

大喜利をしっかり理解した上でボケないとまず取れないでしょう。

そして二段に昇格するための条件である平均得票率2.2。ここを目標にされると良いかと思われます。

そこで平均得票率を上げるためのテクニックをいくつか紹介してみたいと思います。


①ボケの最後に。を付けない

ボケの理想は読んだ瞬間に映像が頭に浮かんでくるようなものです。
それが最後に「。」を付け足すことによって活きたボケが文字の羅列、静的になってしまいます。


②オチは文章の後半に持ってくる

「あ、師匠を超えたな~と感じた理由」というお題があったとします。以下の2つのうちどちらが面白く感じるでしょうか?

①塩を足す度にこっち見てくる

②こっちを見ながら塩足してる

オチを最後に持ってきた②の方がインパクトがあると思います。これは鉄則です。


③母音をズラしてメリハリを付ける

(例文)気球から落ちたら怪我した

何の意味もない例文ですが、読んでみるとメリハリのない間延びした文章に感じませんか?

大喜利でも同じです。読んでいて発想は面白いのにダラダラとした印象を受けるボケがあり、そういったボケはやはり票を集めにくいです。 

この原因は、区切りの母音が揃ってしまうことで起こります。例文の母音を書き出してみると、
気球から(a)落ちたら(a)怪我をした(a) となり、区切りが全てaで終わっていることがわかります。

この母音を全てズラしてみると、
気球から(a)落ちると(o)怪我をする(u) となり文章にメリハリが出るのが解ると思います。


④お題を無視してないか確認する

「そんなの当たり前だろう!」と思われるかも知れませんが、上級者の方でもこのミスは犯しやすく注意が必要です。

例えば、こんなドラえもんは怖い! というお題があったとします。

ボケを投稿する前に、本当にそれは怖いか、ただ面白いことを言っているだけになっていないかを確認してみてください。

もし考え直しみて怖くなかったならば、それはお題無視となりもちろん票も集まりにくいでしょう。

このミスは調子の良い時に限って犯しやすいので注意が必要です。

これらを理解した上で練習していくと良いと思います。

ではどうやって練習するのか?

①数をこなす

お題を選ばずできるだけボケる、ということです。

時間もないのにやみくもにやり続けるということではありませんのであしからず。

自分は穴埋めは苦手だから、意味不明なお題だから、このお題ではいいボケができなさそうだから、
と言ったスタンスでやめてしまうのではなく、出来る限り3分粘る姿勢が大事です。

②投票も全力で行う

投票することで、自分がボケた直後に「こういう視点があったのか!」と気づくことができるため、
投票は非常に価値のある練習となると思います。

③ほかの人のボケをしっかり見る

結果が出た後、他のボケを見て上位のボケから学ぶ。また、同じことを言っている場合はどうして差がついているのか考える。

お題の作り方

大喜利プラスでは1位の人が次のお題を出すというルールがありますが、しっかりと考えてお題を出すことは非常に重要なことです。

お題が悪い(ボケにくい)と投稿数が減ったり、面白くないボケが増えて大喜利会場が盛り下がります。

生大喜利の大会においても、一番手っ取り早く盛り上げる方法はしっかりと大喜利を理解している人がお題を出すことです。

では何をもって悪いお題と言えるのか解説していきたいと思います。


①連想できるあるあるワードが少ない

お題を考える際、まず最初にキーワードを何にするか考えますが、連想できるワードの多いキーワードを使いましょう。

(お題例)こんな葛飾北斎は嫌だ

キーワードに葛飾北斎を選んだわけですが、葛飾北斎からどれくらいのあるあるワードを連想できるでしょうか?自分は全く思いつきません。


②キーワードの相性が悪い

(お題例)太っていて得したこと

これはキーワード選びは悪くありませんが、「デブ」「お得」の相性が良くありません。
こればかりは実際に組み合わせてみるまで解りませんので、出題ボタンを押す前に一度確認するようにしてみましょう。


③制限がキツい

(お題例)こんなプレゼントは彼女に怒られる

これはプレゼントに限定しまうことで回答が限られてきます。

他にも、 (お題例)悪いタラちゃんが一言 など、セリフに限定してしまうのもかなり回答が限られてきます。


④キーワードの認知度が低い、限定される

(お題例)こんなスマブラは嫌だ

スマブラとはゲームソフトのことですが、認知度があまり高くないため回答数を減らす原因になります。
そのコンテンツを知らなければ回答に参加すらできないのです。

また、お題を出すのが苦手で出題に時間が掛かってしまう方もたくさんいらっしゃると思います。
そういった方は予め、写真お題となる画像を端末のアルバムに保存しておくと便利です。1位を取った際はその画像を出題しましょう。

最後に、大喜利は文章で説明しきれるものではありませんし、決して正解はありません。

この記事は、大喜利がやりたいけどコツがわからないという方の手助けになればという気持ちで作成しました。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

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